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♦♦♦♦♦♦北條不可思​​​"Song & BowzuMan”『歌うお坊さん』ブログⅠ・愚螺牛雑感記♦♦♦

"Song & BowzuMan”since 1981 & ENBAN YAHIJIRIMONOGATARI 🔶♦♦♦🔶♦♦♦🔶♦♦♦🔶♦♦♦🔶“縁絆・野聖物語” message concert endlesstour since 1996

『遊牛の詩』のための寓話/2006年作;文・里寿(北條里恵)

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ニューヨークの牛とJIONSong&BowzuMan

ENBAN&YAHIJIRI concert endlesstour

NEW YORK CITY 2004

縁絆野聖コンサ-ト ニューヨーク公演2004

http://fukashi.blog50.fc2.com/blog-entry-193.html

PhotographyCopyright © Odetta M 2004



『遊牛の詩』のための寓話
/2006年作         

 

文・里寿(北條里恵)

むかしむかし、ある日ある時あるところ、幾多もの生きものが、逃げ隠れもなく暮らしていた遠い時代のものがたりです。人智を越えた能力を持つ賢者が言いました。

「今から十日後、夜明けの金星が東の空に消えるとき、彼方の丘のてっぺんにそびえる大樹のもとで待っておる。最初にやってきたものから順番に、年のなまえと定めよう。天地(あめつち)のめぐりは十二のきざみ。おまえたちのなかから十二のなまえをいただこう」

『十二年に一度、自分のなまえで呼ばれる年がくる。その誉れを是が非でもこの手につかみたい』

「なんとも豪勢な話じゃないか」

「一年にいっぺんならいいけどなぁ」

「自信たっぷりだねぇ。うちらにはとても無理だよぉ」

そんな言葉を交わしながら、だれもかれも、心のなかにはひそかな闘志を揺らめかせていました。

そんな生きものたちの中で、いちばん素朴に、そしていちばん強く勝利を願ったものは牛でした。

牛は、自分の歩みがひどく遅いことを知っていました。

遅い。その言葉は牛に向けられた場合に限っては、ほめ言葉だったかもしれません。

だから牛は、誰よりも早く歩きはじめました。勝利を確信している、掛け値なしに速い足を自負するものたちが牽制しあいながらおしゃべりを楽しんでいるときに、牛は歩きはじめたのです。牛が定められた場所に向かいはじめたことに誰も気がつかなかったでしょう。

ねずみをのぞいては。

ねずみはずっと待ちかまえていたのです。小さな体を葉陰にひそめて。

『牛のやつは鈍いけど間抜けじゃない。俺さまのいちばん名乗りのためにはめっぽう頼りになるってもんだ』

(はかりごと)は、労せず叶いました。

ゆっくりゆっくりと歩む牛の背に、細い枝先から飛び乗ることなど朝飯前のコンコンチキ! もし牛がなにかを感じたとしても、風に吹かれた木の葉が背中に落ちてきたとしか考えなかったでしょう。

南無三。

とどのつまり、牛はなんにも知らないまま。

ただ、一歩、一歩、また次の一歩と歩き続けました。長い長い道のりは、始まったばかりでした。

ねずみはすでに夢見心地でした。

角と角の間の、ちょっとだけふさふさした毛に身を沈めて、思いのほか疑うこともなく自分の言葉を信じた猫の顔を思い出して笑い転げたいところをがまんすることに苦労していたぐらいです。

『猫は聞かなかったんだ。賢者の言葉を。すばしっこくて目先が利くわりには日がな一日ひなたぼっこが大好きときてる。

俺は言ってやった。今日からちょうど十日と一日(いちんち)だぞ。って。

そしたらあいつ、恩に着るぞねずみ君。なんてぬかしやがった。

ヒヤッハッハッハ・・・・・・・。

おおっとあぶねぇ、あぶねぇ。落ちてしまったらみもふたもねぇ。

だいたい、こんなにちっこい俺さまへの心遣いってもんが足りない競争だよ、まったく。』

ねずみの策略にも、野心にも、牛は、無縁でした。

太陽の熱に火照る体を風にまかせながら、はるかに広がる草原(くさはら)に道を刻みながら歩いて行きました。空にきらめく満天の星ぼしを幾度かは見上げたでしょうか。

やがてかすかに白み始めた東の空に黒い影がぽっつり見えてきました。

ゆるやかな上り坂も、のこりわずかなように思えました。

おしまいは、もうすぐそこ。

力が、新鮮な力が、くたびれきった足に呼び戻されてくる。

《息吹》を感じるようでした。

黒い影が、賢者の待つ大樹であると、はっきりとわかりました。

牛には、あたたかいほほえみをうかべる賢者の顔さえもが見えているような気がしていました。

そのときです。

牛の頭から飛び出したねずみが跳ね飛ぶように駆け出しました。

息もつかずに賢者の足元を走り抜けました。

「いちばん ねずみぃ~!」

賢者の声が丘のてっぺんから四方八方へとどろきわたりました。

我先に、我先にと丘を駆け上がってきていたものたちの足音は雷鳴のごとく激しい地響きとなりました。

そして牛は、静かに賢者の脇に止まりました。

「にばん うしぃ!」

「いちばん、いちばん、おいらがいちばん」

ねずみはぜいぜいと息を弾ませながら踊りあがって喜びました。

三番手を目指す一群の怒声と轟音もねずみを祝福するファンファーレに聞こえたことでしょう。

勝利の喜びは、ねずみのなかのささやかな罪悪感をかき消していました。

この瞬間に未来永劫猫に追い立てまわされる身となったことさえ忘れました。

「おいらぁ、すごいや。いちばんだ」

そんなねずみに牛は言いました。

「ねずみさんはすごいね。すごくはやいね。おめでとう」

牛はしあわせでした。

精一杯歩いてきたので、体いっぱいにしあわせでした。 

()



Pohto Copyright (C)YURIKO OCHIAI  落合 由利子


遊牛の詩/1996

https://www.youtube.com/watch?v=8tsjjWIXac4

 

/曲 北條 不可思

 

                             

善人なおもて往生す 

ましていわんや悪人はなおさらだ

Oh My Son このメッセ-ジが聞こえるかい

自由だ平和だ人権だと騒ぐ前に我々は何をしてる

Oh My Son このメッセ-ジが聞こえるかい

毎日何の命を食らって生きてるくせに 

人間だけが一番エライと講釈、講釈たれる

ねずみに勝利を渡す牛になりたい 

ねずみに勝利を渡す牛になりたい

悠々と歩む牛になりたい

 悠々と歩む牛になりたい

Oh My Son このメッセ-ジが聞こえるかい

明日ありと思う心の浅はかな愚かな己の精神よ

Oh My Son このメッセ-ジが聞こえるかい

福祉だ教育だ環境だと騒ぐ前に我々は何をしてる

Oh My Son このメッセ-ジが聞こえるかい

毎日何の命を食らって生きてるくせに 

人間だけが一番エライと講釈、講釈たれる

ねずみに勝利を渡す牛になりたい 

ねずみに勝利を渡す牛になりたい

Oh My Son このメッセ-ジが聞こえるかい

善人なおもて往生す 

ましていわんや悪人はなおさらだ

Oh My Son このメッセ-ジが聞こえるかい

善人なおもて往生す 

ましていわんや悪人はなおさらだ

Oh My Son このメッセ-ジが聞こえるかい

善人なおもて往生す 

ましていわんや悪人はなおさらだ

Oh My Son このメッセ-ジが聞こえるかい

lyricsmusic -Fukashi Hojo

MUSICIAN

Vocals ,Harmonica& Guitar(acoustic&electric)(北條不可思)

CANO BAND

Bass(wood:Upright&electric)
-Yoichi Mr.bassball Fujisaki
(藤崎羊一)
http://fukashi.blog50.fc2.com/blog-entry-198.html

Drums(percussion&Bell)
Shoichiro ashow Aso (麻生祥一郎)
http://fukashi.blog50.fc2.com/blog-entry-197.html

Keyboard (piano&organ)
-Yusuke pianissimo Nakagawa
(中川雄介)
http://fukashi.blog50.fc2.com/blog-entry-196.html

 

recorded and mixed by Sun Ashow

Produced by GURAGYU

Sound and poetry ・・・good lucky for The world peace!!!

namo-amidabutsufrom Song & BowzuManRev.FUKASHI HOJO

http://fukashi.blog50.fc2.com/blog-entry-180.html

Song & BowzuMan

since 1981

http://fukashi.blog50.fc2.com/blog-entry-240.html

ENBAN&YAHIJIRI

 concert endlesstour since 1996

http://fukashi.blog50.fc2.com/blog-entry-193.html

CANO BAND

since 2006

http://fukashi.blog50.fc2.com/blog-entry-221.html

遊牛の詩/北條不可思 1996年作(C)FUKASHI HOJO《「歎異抄」第三章を機縁に》  
http://www.youtube.com/watch?v=8tsjjWIXac4
 
1996年6月 
改めて思い知る『命の尊厳』の証
≪命の尊厳とは、人間の尊厳といった限定されたものではない≫を信じ、『縁』と『絆』をキーワードに「第一回・縁絆コンサート エンドレスツアー」を 
東京・築地本願寺講堂に於いて開催。 
その2ヵ月後、世界的に知られる、親鸞聖人語録「歎異抄」第三章の言の葉の放つ響きと、 
重度障害を持つ、息子・慈音との生活の中から、インスパイアされ生まれ出でた詩曲
[遊牛の詩]を書き上げる。
Song&BowzuMan・歌うお坊さん/北條不可思の代表作の一曲となる。
北條不可思にとっての
「 Like A Rolling Stone;BOB DYLAN」であり恩徳讃歌でる。 


航海の果てに/Copyright (C)Special JION Music/1999



悲しみを乗り越えて/Copyright (C)SJM/2002



涙の河を越えて/ボブ・ディランに捧ぐ2009)FUKASHI HOJO&CanoBand




美しき我が故郷(2009)FUKASHI HOJO&CanoBand

Pohtography,Text,Poetry,Lyrics

Copyright 1981
Special JION Music

Fantasia Records de JION MusicFactory

in association with ENBAN FUKASHI-NO-KAI

OfficeAmitahouseVOW BREATH PRODUCTIONS

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  1. 2007/07/01(日) 00:58:00|
  2. 未分類

プロフィール

Song&BowzuMan

Author:Song&BowzuMan
     ♦♦♦♦♦

《心に慈慧の響きと平安を》
  ❝Song & BowzuMan❞
    since 1981

縁絆&野聖物語
メッセージコンサート~1996
ENBAN&YAHIJIRImonogatari 
message concert endlesstour
since 1996

縁絆・野聖 Endlesstour 
眞信讃歌 18minutes
since 2019
*

北條不可思【愚螺牛・華思依】
ほうじょうふかし
【ぐらぎゅう・かしい】
法名/釋難思(しゃくなんし)

広島県出身【三次生まれ呉育ち】

1961年10月14日生

浄土真宗本願寺派・僧侶
シンガー・ソングライター

得度
1981年10月15日
(法名・釋難思/シャク ナンシ)

浄土真宗本願寺派
(本山・西本願寺)
http://www.hongwanji.or.jp/

浄土真宗本願寺派
東京首都圏都市開教専従主管
(1986~2005)
:西本願寺相模原布教所:
(築地本願寺内)
http://tsukijihongwanji.jp/

浄土真宗本願寺派・
眞信山蓮向寺住職(1991~)
http://renkoji.org/

****************

FUKASHI guragyu HOJO
Shaku Nanshi(Priest Name)
【Born】
October 14, 1961
Hiroshima, JAPAN.
【Years active】
1981-modern times
Song&BowzuMan
singer-song writer 
Priest(Shin-Buddhism,
Pure Land Buddhism)
JODO SHINSHU
   HONGWANJI-HA
NISHIHONGWANJI:KYOTO
https://www.hongwanji.or.jp
/english/activity/index.html

TSUKIJIHONGWANJI:TOKYO

💎SHINRAN-SHONIN💎
  (1173 – 1263)

◇****◇****◇****◇

{本願を信じ念仏申さば仏に成る}
      {歎異抄}第十二条

― 善人なほもつて往生をとぐ、
     いはんや悪人をや。―
       {歎異抄}第三条

    おかげさまは
  ありがとうの生みの親
  {信心正因 称名報恩}

   この逆謗の穢愚身
     唯今ここに
   帰命尽十方無碍光如来 
    
     合掌称佛
  NAMOWAMIDABUCHI
    
    北條不可思
    (釋難思)

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